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No.9 「寒涼性」の生薬は誤解と無知を正して

 「寒涼性」とは,その生薬を服用すると体が寒く・涼しくなる,つまり,体を冷やすように働くことを表しています.薬性理論によれば,寒涼性は広い意味での熱を冷まし,熱性 の症状を抑え,熱っぽい状態を鎮める作用につながる薬性です […]

No.8 「温熱性」の生薬にも種類がある

 「温熱性」とは,その生薬を服用すると体が温かく・熱くなる,つまり,体を温めるように働くという意味です.薬性理論によれば,温熱性の生薬は内臓・器官の機能を鼓舞し,代謝を活発化する作用があり,体の冷えとその悪影響の解消に役 […]

No.7 「芳香」の生薬は心と体の目覚まし

 漢方では,生薬の発する香りも薬性の尺度になります.薬性理論によれば,「芳香」のある生薬には一般に,賦活性・興奮性の薬性があります.芳香が体内の各器官を刺激して,内にこもるものを発散させたり,停滞している流れを再開させた […]

No.6 「淡味」の生薬は脇役として活用

 漢方における「淡味」は,単にうすい味という意味ではなく,辛苦甘酸鹹の五味以外の重要な薬性の尺度となる第六の味です.薬性理論によれば,たとえば「茯苓」(マツホド)や「ヨク苡仁」(ハトムギ)などが淡味の生薬で,浸透性・ […]

No.5 「鹹(かん)味」の生薬は負担にならない活用を

 「鹹味」とは塩からい味のことですが,鹹味の生薬は塩化ナトリウム(食塩)が主成分とは限らず,広範な種類のミネラルを豊富に含む,様々な地中の鉱物,海産の魚介類・海藻類,陸生の哺乳類・爬虫類・昆虫などがあります.

No.4 「酸味」の生薬は組み合わせて生かす

 漢方の薬性理論によれば、「酸味」のある生薬には一般に、収斂性・安定化の薬性があります。この薬性は、皮膚や粘膜を引き締め、水分・栄養素・エネルギーが体外に漏出したり放散するのを抑え、各組織の働きを落ち着かせるのに役だつの […]

No.3 「甘味」の生薬の副作用

 漢方の薬性理論によれば、「甘味」のある生薬は一般に、補益性・保護性と表されるような薬性があります。この薬性は人体の各組織の機能面・物質面の減退や不足を回復するのに役だつので、体力増強・疲労回復・栄養改善・体液保持などの […]

No.2 「苦味」の生薬は乾燥性に注意して活用

 漢方理論によれば、「苦味」の生薬には清浄化・乾燥性の薬性(薬としての性質)があります。この薬性は、体から不要で有害なものを排出するのに役だち、抗菌解毒・消炎解熱・余剰水分除去などの薬効として活用されます。

No.1 「辛味」の副作用は「酸味」や「甘味」で防ぐ

 本場中国の漢方では、処方を構成する各生薬がどんな「薬性」をもち、それをどんな薬効として活用でき、どんな副作用の原因になるか、常に意識して使うことが重んじられます。さらに、生薬をどのように配合したら副作用が防げるか、明確 […] Newer Entries »